投稿日: 2026-10-21
先日、日本ヘルスケア歯科学会の認証試験に参加し、えだ歯科医院は「ヘルスケア認証診療所」として認証をいただきました。
その後の懇親会では、先輩の先生方から、診療のことだけでなく、医院づくりやスタッフとの関わり方についても、多くのことを学ばせていただきました。
なかでも、院長として改めて考えさせられたことがあります。
それは、**「トラブルが起きたとき、院長はどう振る舞うべきなのか」**ということです。
歯科医院では、日々さまざまな出来事があります。
患者さんから厳しいご意見をいただくこともあります。
予約が取りにくく、ご不便をおかけすることもあります。
また、十分に注意して診療を行っていても、期待した結果が得られなかったり、予期しない問題が生じたりすることもあります。
そのようなとき、受付や歯科衛生士などのクルーだけに対応を任せるのではなく、必要な場面では院長自身が前に出ること。
患者さんのお話に耳を傾け、状況を確認し、分かりやすく説明すること。
医院としてお詫びすべきことがあれば、誠実に謝罪すること。
そして、責任を持って、その後の対応を考えること。
当たり前のように思えることですが、今回のお話を通して、その大切さを改めて感じました。
信頼関係は、問題が起きないことだけで築かれるのではなく、問題が起きたときの向き合い方によっても育まれる。
院長として、忘れてはいけないことだと思います。
私たちが目指しているのは、
「院長がつくる医院から、みんなで育てる医院へ」
という組織づくりです。
院長一人がすべての答えを持ち、指示を出すのではなく、歯科衛生士、歯科助手、受付など、それぞれのクルーが専門性や経験を生かしながら、自分で考え、意見を出し合う。
そして、患者さんの健康を守り育てるという共通の目的に向かって、ともに診療をつくっていく。
そんな医院を目指しています。
実際に、日々の朝礼でも、クルーがリーダーとなって進行し、みんなで情報を共有し、考える機会を大切にしています。
院長である私は、すべてを自分で進めるのではなく、クルーの主体性を尊重し、必要なときに支える役割を意識しています。
しかし、今回の学びを通して、改めて気づきました。
「みんなで育てること」と「院長が責任を引き受けること」は、決して矛盾しない。
むしろ、どちらも大切なのだと思います。
クルーが主体的に働くためには、自分で考え、判断し、挑戦できる機会が必要です。
一方で、すべての判断や責任をクルーだけに委ねてしまっては、安心して挑戦することは難しくなります。
困ったときには相談できる。
判断に迷ったときには、一緒に考えてもらえる。
自分たちだけでは対応が難しいときには、院長が責任を持って対応してくれる。
そうした安心感があるからこそ、一人ひとりが自分の力を発揮しやすくなるのではないでしょうか。
任せる。でも、任せきりにしない。
クルーの主体性を尊重することと、院長としての責任を果たすこと。
この両方を大切にしたいと思います。
私たちが大切にしている「健康を守り育てる診療」は、院長一人では実現できません。
患者さんのお話を丁寧に聴く受付。
生活背景や価値観に寄り添いながら、健康づくりを支える歯科衛生士。
診療が安全かつ円滑に進むよう支える歯科助手。
それぞれの役割がつながることで、患者さんを長期的に支える診療が成り立っています。
だからこそ、クルー自身が安心して働き、互いに信頼し合える環境をつくることは、患者さんへの医療の質にもつながると考えています。
もちろん、院長がすべての問題を一人で解決できるわけではありません。
クルーと一緒に考え、必要なときには専門家の力も借りながら、より良い対応を探していくことも大切です。
そのうえで、医院としての最終的な責任から逃げないこと。
それが、院長である私の大切な役割だと感じています。
今回の懇親会での学びを通して、私自身にも一つの問いが生まれました。
「クルーに主体性を求める私は、クルーが安心して挑戦できるよう、責任を引き受ける院長でいられているだろうか?」
この問いに、いつでも自信を持って「はい」と答えられるとは限りません。
だからこそ、日々の自分の行動を振り返り、クルーの声に耳を傾けながら、院長として成長していきたいと思います。
ヘルスケア認証診療所として認証をいただいたことは、私たちにとって大きな節目です。
しかし、認証はゴールではなく、スタートライン。
診療技術やシステムだけでなく、人との関わり方や組織づくりについても、これから学び続けていきます。
「健康を守り育てる」ことを真ん中に。
院長がつくる医院から、患者さんとクルーと、みんなで育てる医院へ。
これからも、地域の皆さまに安心して通っていただける歯科医院を目指してまいります。
えだ歯科医院
院長 吉田 幸司
