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「いつもお口がポカンと開いている」

「食べるのが遅い、うまく噛めていない気がする」

「飲み込み方や発音が少し気になる」

お子さんの成長を見守る中で、こうした様子が気になったことはありませんか?

子どものお口は、歯が生えるだけでなく、「食べる」「飲み込む」「話す」などの機能も少しずつ発達していきます。

えだ歯科医院では、むし歯や歯並びだけでなく、お口の働きがどのように育っているかにも目を向けることを大切にしています。

今回は、子どものお口の発達について、何歳ごろから意識するとよいのか、気になるサインや家庭でできることを紹介します。

1.子どものお口の発達は、いつから始まるの?

お口の機能の発達は、歯が生えそろってから始まるものではありません。

赤ちゃんは、生まれたときから母乳やミルクを飲むための働きを備えています。その後、成長に合わせて離乳食を食べるようになり、唇や舌、あごの動かし方を少しずつ身につけていきます。

例えば、次のような変化があります。

  • 乳児期: 母乳やミルクを飲み、成長に応じて離乳食を取り込む動きを覚えていく時期
  • 幼児期: 食べ物を噛む、飲み込む、言葉を話すといった機能が発達していく時期
  • 学童期: 乳歯から永久歯への生えかわりが進み、歯並びや噛み合わせも変化していく時期

一般的に、6歳ごろから永久歯への生えかわりが始まります。ただし、発達や歯の生える時期には個人差があります。

大切なのは、年齢だけで判断するのではなく、お子さん一人ひとりの成長の過程を見守ることです。

2.お口の発達で気になるサインとは?

日常生活の中で、次のような様子が見られることがあります。

① お口がポカンと開いている

テレビを見ているときや遊んでいるとき、唇が開いたままになっていることはありませんか?

口が開いている状態が続く背景には、唇の閉じる力だけでなく、鼻づまりなどの呼吸に関する問題が関係している場合もあります。

ただし、お口が開いていることだけで、病気と判断できるわけではありません。

② 食べるのが遅い・うまく噛めない

食事に長い時間がかかる、食べ物を口の中にため込む、特定の食感を嫌がるなどの様子が見られることがあります。

食べる機能の発達だけでなく、食べ物の大きさや硬さ、食事環境、体調なども関係するため、さまざまな面から考えることが大切です。

③ 飲み込み方が気になる

飲み込むときに舌が前に出る、食事中によくむせるなどの様子が気になることもあります。

特に、むせが繰り返される場合や、食事が苦しそうな場合には、歯科だけでなく小児科などへの相談が必要になることもあります。

④ 発音が気になる

特定の音が言いにくそうだったり、言葉が聞き取りにくかったりすることがあります。

発音には年齢に応じた発達の過程があり、舌や唇の動き以外の要因も関係します。気になる場合には、必要に応じて適切な専門職と連携して確認します。

こうしたサインが一つあるからといって、必ずしも口腔機能の発達に問題があるわけではありません。

お子さんの年齢や成長の経過、日常生活での様子を含めて考えることが重要です。

3.「口腔機能発達不全症」とは?

歯科では、子どものお口の機能について「口腔機能発達不全症」という考え方があります。

これは、成長期の子どもにおいて、食べる・話す・その他のお口の機能が十分に獲得されていない、または適切に発達していない状態について、一定の基準に基づいて評価するものです。

例えば、噛む力や飲み込む働き、唇を閉じる機能などを、年齢や発達段階に応じて確認します。

ただし、インターネット上のチェックリストに当てはまっただけで診断が決まるものではありません。

必要に応じて歯科医師が診察し、成長の経過や検査結果などを総合的に判断します。

気になることがあれば、まずは相談するところから始めてみましょう。

4.家庭ではどんなことができるの?

お子さんのお口の発達を支えるために、特別なトレーニングだけが必要なわけではありません。

日々の暮らしの中で、お子さんの様子をよく見て、成長に合った環境を整えることも大切です。

食事の様子を見守る

食べ物の大きさや硬さがお子さんの発達に合っているか、無理なく食べられているかを確認しましょう。年齢だけでなく、実際の食べる力に合わせることが大切です。

食事を楽しめる環境をつくる

急がせたり、無理に食べさせたりするのではなく、落ち着いて食事ができる環境を大切にしましょう。

気になる様子を記録する

いつ、どのような場面で気になるのかを覚えておくと、歯科医院で相談するときに役立ちます。

一人で抱え込まず、専門家に相談する

「これくらいで相談していいのかな?」と思うようなことでも構いません。

必要な確認を行い、ご家庭に合った方法を一緒に考えていきましょう。

なお、口を閉じる練習や舌のトレーニングなどは、すべてのお子さんに必要なものではありません。気になる症状がある場合は、原因を確認してから取り組むことが大切です。

5.子育てに、たった一つの正解があるわけではありません

子どもの健康について調べていると、さまざまな情報に出会います。

「こうしなければいけない」

「今すぐ改善しないと将来困る」

そんな言葉を目にすると、不安になることもあるかもしれません。

けれども、子どもの成長には個人差があります。

そして、ご家庭ごとに生活環境や大切にしていることも違います。

私たちは、保護者の皆さんを不安にさせたり、何かを一方的に押しつけたりするのではなく、必要な情報をお伝えし、納得して選択できるように支えることを大切にしています。

6.I have control. ― 自分たちで選べる健康づくり

えだ歯科医院が大切にしている考え方の一つに、

「I have control.」

があります。

自分の健康のために、どのように行動するかは、自分で選ぶことができる。

小さなお子さんの場合、その選択を保護者の皆さんが支える場面も多くあります。

一方で、子ども自身にも気持ちや意思があります。

成長に合わせて、その気持ちを尊重しながら、健康について一緒に考えていくことも大切だと思っています。

健康や成長は、本人や保護者の努力だけで決まるものではありません。

だからこそ、困ったときには専門家の力を借りながら、今できることを一緒に探していきたいのです。

7.えだ歯科医院は、子どもとご家族の健康のサポーターでありたい

私たちが目指しているのは、歯を治療するだけの歯科医院ではありません。

歯が生える前から始まるお口の機能の発達、乳歯から永久歯への生えかわり、そしてその先の健康まで。

お子さんの成長を長い目で見守り、ご家族と一緒に考えられる存在でありたいと思っています。

「この子の食べ方は大丈夫かな?」

「お口が開いていることが多いけれど、相談した方がいいのかな?」

そんな小さな疑問も、どうぞお聞かせください。

必要な情報や選択肢をお伝えし、お子さんとご家族に合った方法を一緒に考えていきます。

歯だけでなく、お口の働きも。

治療だけでなく、成長も。

健康を守り育てる。

えだ歯科医院は、皆さんの望む未来に寄り添う、健康のサポーターでありたいと考えています。


えだ歯科医院
院長 吉田幸司

※本記事は一般的な健康情報を提供するものであり、個別の診断に代わるものではありません。お子さんの発達や症状について気になることがある場合は、歯科医師や小児科医などにご相談ください。