投稿日: 2026-08-31
先日のマスタープログラムで、「信用」と「信頼」について学ぶ機会がありました。
似ているようで少し違う、この二つの言葉。
今回の学びを通して、私はこのように受け取りました。
信用とは、過去や現在の事実・実績をもとに「大丈夫」と判断すること。
そして、
信頼とは、まだ結果の出ていない未来や可能性に対しても、「大丈夫」と信じることを自ら選択すること。
この違いについて考えることが、最近の自分自身を振り返る大きな機会になりました。
もちろん、信用はとても大切です。
小さな行動を積み重ねる。
少しずつ結果が出る。
昨日できなかったことが、今日はできるようになる。
そんな小さな「できた」が積み重なることで、
「私はできる」
という自分自身への信用も、少しずつ育っていくのだと思います。
一方で、信用だけを求め続けていると、
「もっと結果が出たら安心できる」
「もっと実績ができたら自分を認められる」
「もう少し確かな証拠があれば挑戦できる」
と、安心するための材料を際限なく求めてしまうこともあります。
だからこそ、信用を積み重ねながらも、どこかで、
「ここから先は、信頼して進もう」
と決めることも必要なのだと学びました。
振り返ってみると、私自身、
「もっと良い院長にならなければ」
「もっと良い組織をつくらなければ」
「もっと成果を出さなければ」
と考え、その結果が手に入ったときに、ようやく安心できると思っていたところがあったように思います。
しかし最近は、少しずつ捉え方が変わってきました。
結果が出たから自分を信じるのではなく、自分自身の価値と可能性、そして自分が向かっている未来を信頼する。
そうすることで、まだ道半ばであっても、今この瞬間から自分自身を満たすことができるのではないか。
そんなことを感じています。
今回、特に心に残った考え方があります。
100点を最終目標としたとき、現在はまだ10点までしか進んでいないかもしれない。
しかし、
「目標は10点でも、目的には100%生きることができる」
という考え方です。
すべてを達成するまで、幸せや安心を先送りする必要はありません。
最終的なゴールにはまだ遠くても、
「今日、自分は何のためにこれをしているのか」
「今日の選択は、自分が大切にしている目的につながっているか」
と問いながら、一日一日を生きることはできます。
ゴールに到達したときだけではなく、そこへ向かって歩いている現在にも価値がある。
この考え方は、私自身の心をとても軽くしてくれました。
そして、この学びはリーダーとしての在り方にもつながっています。
自分自身が満たされていないと、
「もっと成長してほしい」
「もっと成果を出してほしい」
「期待に応えてほしい」
という思いの中に、知らず知らずのうちに、
「相手に結果を出してもらうことで、自分を安心させたい」
という気持ちが入り込むことがあります。
しかし、自分自身を満たすことができていれば、相手に自分を満たしてもらう必要はありません。
だからこそ、
「今はできていなくても、あなたには自分で考え、選択し、学び、成長していく力がある」
と、その人の可能性を信頼することができるのだと思います。
大切なのは、「必ず私の期待する成果を出してくれる」と信じることではありません。
その人自身に、自分の人生をより良くしていく力があると信頼すること。
そして、その人の人生の「操縦桿」をこちらが奪わないことです。
だからといって、「信じているから何もしない」ということでもありません。
ある人には具体的なアドバイスが必要かもしれません。
ある人には一緒に考えることが必要かもしれません。
またある人には、話を聴くことや、しばらく任せて見守ることが必要かもしれません。
その人の可能性への信頼は変えない。
しかし、
その人にとって何が本当の支援になるのかを考え、関わり方は変え続ける。
そんなマネジャーでありたいと思います。
これは、クルーとの関係だけではありません。
患者さんとの関係においても同じです。
私たちが患者さんの人生を代わりに生きることはできませんし、健康に対する選択を強制することもできません。
だからこそ、一人ひとりの価値観に寄り添い、
「この方には、自分自身の健康を守り育てていく力がある」
と信頼し、その方に合った方法で支援していく。
それが、私たちが目指している歯科医療にもつながっていると感じています。
今回の学びを、自分自身への言葉として残しておきたいと思います。
「結果が出たら安心できる」から、
「この未来を信頼しているから、今も安心して進める」へ。
小さな行動をする。
小さな「できた」を積み重ねる。
それを自分への信用にしていく。
そして、その先にまだ答えの見えないところがあっても、
自分の価値を信頼する。
自分の可能性を信頼する。
仲間の可能性を信頼する。
そして、私たちが目指している未来を信頼する。
すべてが完成する日まで幸せを先送りするのではなく、目的に向かって歩いている今日を大切にする。
そんな在り方を、これからも自分自身の人生、医院づくり、そして患者さんや仲間との関わりの中で実践していきたいと思います。
