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先日、群馬県のあすなろ歯科より、歯科衛生士の伊平泰子さんにお越しいただき、えだ歯科医院で歯科衛生士の教育支援を行っていただきました。

伊平さんには定期的に当院へお越しいただき、実際の診療を通して、歯科衛生士の技術だけではなく、患者さんを見る視点や、得られた情報から何を考え、どのように判断していくのかについてもご指導いただいています。

今回のテーマの一つは、歯周組織検査でした。

歯周病の状態を把握するためには、歯と歯ぐきの間の深さや出血の有無などを、一つひとつ正確に確認することが大切です。

正確に測ること。
できるだけ患者さんに負担をかけずに行うこと。
そして、得られた結果を「数字」で終わらせず、その方のお口の状態や生活背景と結びつけて考えること。

実際の患者さんの診療を通して、一つひとつ学びを深めていきました。

患者さんの一言から、立ち止まって考えたこと

そんな診療の中で、ある患者さんから、検査の途中に「痛いので、もうやらなくていい」という意思表示がありました。

そして改めてお話を伺ってみると、その患者さんには、**「今日、歯科医院で確認してほしかったこと」**がありました。

私たち医療者には、診断や治療方針を考えるために必要だと思う検査があります。

できるだけ多くの情報を集め、患者さんのお口の状態を正確に把握したいという思いもあります。

しかし、そのとき私たちは改めて考えました。

何のために、この検査をしているのだろう。

誰のための医療なのだろう。

検査を予定通り最後まで終わらせることそのものが、私たちの仕事の目的ではありません。

目の前の患者さんが何に困っているのか。
何を不安に感じているのか。
何を大切にしているのか。

まず、その声に耳を傾ける。

そのうえで、私たちが専門家として必要だと考えること、その理由や選択肢をお伝えし、患者さんと一緒にこれからを考えていくことが大切なのだと思います。

「予定通りにいかない」ときこそ、理念に立ち返る

歯科医療の現場では、すべてが予定通りに進むわけではありません。

今回の診療でも、さまざまなイレギュラーがありました。

しかし、そんなときだからこそ、

「誰のために」
「何のために」
「なぜ私たちはチームで働いているのか」

という原点に立ち返ることができました。

えだ歯科医院には、歯科医師だけでなく、歯科衛生士、歯科助手、受付など、それぞれ異なる役割を持つメンバーがいます。

患者さんと交わした何気ない会話。
診療中に感じた小さな変化。
検査から分かったこと。
生活の中で困っていること。

一人では気づけないことがあるからこそ、それぞれが見えたこと、聞いたこと、感じたことを持ち寄り、「この患者さんにとって、より良いことは何だろう?」と一緒に考える。

それが、私たちがチームで診療する意味の一つだと考えています。

技術を学ぶ。その先にいる「人」を見る。

もちろん、正確な検査や歯周治療、メインテナンスを行うための技術を磨くことは、とても大切です。

知識を増やし、根拠を持って判断できるようになることも欠かせません。

しかし、技術や知識を身につけること自体がゴールではありません。

大切なのは、その技術や知識を、

「目の前の患者さんの健康を守り育てるために、どう使うのか」

を考えられること。

今回も伊平さんから、歯周組織検査や歯周治療、メインテナンスの技術だけではなく、患者さんを見る視点、その場での判断の仕方、集めた情報を整理して考える方法まで、一人ひとりに寄り添いながら教えていただきました。

伊平さん、遠方から当院までお越しいただき、本当にありがとうございました。

今回の学びの中で、改めて大切にしたいと思った言葉があります。

「歯ではなく、人を見る。」

えだ歯科医院が大切にしているのは、**「健康を守り育てること」そして「一人ひとりの価値観に寄り添うこと」**です。

理念は、壁に掲げておくための言葉ではなく、予定通りにいかないとき、判断に迷ったときに、私たちが立ち返る場所でありたい。

これからも技術と知識を磨きながら、その先にいる一人ひとりの患者さんを見つめ、みんなで考え、学び、成長し続けるチームを目指してまいります。