「歯ぐきが腫れた。歯石を取りたい。定期検診をしたい」とご来院いただきました。
拝見すると、全体的に歯ぐきが腫れて出血も見られ、細菌のかたまりである「歯垢」に唾液中のカルシウムやリンなどが沈着して硬くなった「歯石」が、歯に大量に付いていました。
患者様は、高血圧の治療のためカルシウム拮抗薬を服用していました。
この薬の副作用と歯磨きが上手くできていないことが原因で、歯ぐきが腫れ上がる「歯肉増殖」も起こっていたため、歯ぐきの炎症を引き起こし、歯を支える「歯槽骨」を溶かしてグラグラにさせてしまう「重度歯周病」と診断しました。
また、歯と歯ぐきの間の溝「歯周ポケット」の深さを測定した結果、歯周ポケットが深く、歯の揺れも認められたため、お口全体の歯周病治療が必要でした。
歯周病を改善するため、歯の表面にこびり付いた目に見える「縁上歯石(えんじょうしせき)」を取った後、歯ぐきの溝に隠れた歯の根っこに付く「縁下歯石(えんかしせき)」を取る治療方法をご提案し、同意いただきました。
歯ぐきの状態を確認しながら、何回かに分けて行い、歯周病を改善していきました。
また、カルシウム拮抗薬の副作用による歯肉増殖のリスクを減らすため、歯ブラシや歯間ブラシ、フロスの正しい使用方法をご指導し、ご自宅で取り組んでいただきました。
歯石がなくなり、毎日の歯磨きで細かい部分まで手入れが行き届くようになったことで、歯ぐきが引き締まって腫れが改善しました。
出血もなくなり、歯の揺れも収まっています。
患者様も「歯ぐきの腫れや歯石がなくなって、口の中がスッキリして嬉しい」と大変喜んでいただけました。
現在は、歯ぐきの状態の維持のために定期的にご来院されています。
・病状、症状、患者様のお口の環境によって、複数回施術が必要となる場合があります。
・治療が終わった後も十分なセルフケアが必要です。適切にケアが行われない場合、歯石の付着や虫歯が生じる可能性があります。
・歯周病治療を中断してしまうと、十分な効果が得られない場合があります。
年齢・性別
60代男性
診療種別
保険診療
治療期間の目安
約4ヶ月
治療回数の目安
-
治療費総額の目安
16,460円(3割負担)
※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。