投稿日: 2023-06-06
「左上の奥歯が欠けた」とご来院されました。
拝見したところ、左上の奥歯(第2小臼歯/5番)は痛みはないものの、割れていました。
割れた部分を除去したところ、歯の根っこ「歯根」は割れていませんでした。
歯の上部のみ割れている「歯冠破折」と診断しました。
患者様は「歯を残せるなら、白い歯で治療したい」とご希望でした。
まず割れた歯の欠片「破折片(はせつへん)」をすべて除去し、細菌の侵入を防ぐために歯の周りに高い壁「隔壁」を作り、歯根の治療「根管治療」を行いました。
根管治療を終えた後は、被せ物を装着するための土台作り「支台築造(しだいちくぞう)」をしました。
その後は仮歯を装着し、歯根や噛み合わせに異常がないか、少しの間経過観察としました。
患者様には、希望に沿う白い素材の被せ物をいくつか提案しました。
特に今回は奥歯の治療のため、強度と色調に配慮し、白くて強度の高い「ジルコニアオールセラミック」を選択されました。
仮歯で経過に問題がないことを確認後、前後の歯の被せ物に色を合わせて製作し、噛み合わせを慎重に調整しました。
噛み合わせは問題なく、経過は良好です。
患者様には、歯を残すことができ、被せ物の色や形についても大変ご満足いただけました。
現在は定期的なクリーニングやメンテナンスにてご来院されています。
・装着に際し、ご自身の歯「天然歯」を削る必要があります。
・硬い素材の被せ物の場合は、噛み合わせの歯を傷つけてしまうことがあります。
・噛み合わせや歯ぎしりが強い場合、セラミックが割れる可能性があります。
年齢・性別
70代男性
診療種別
自由診療
治療期間の目安
4週間
治療回数の目安
5回 (根管治療、築造、形成、セット)
治療費総額の目安
109,090円
※掲載された情報は治療の効果を保証するものではありません。