投稿日: 2026-09-27
選択理論を学ぶ中で、改めて大切にしたいと思ったことがありました。
それは、誰かの行動を見たとき、
「どうしてできないんだろう?」
と考える前に、
「この人は、何を大切にしているんだろう?」
と考えてみることです。
私は院長として、一緒に働くスタッフの成長に関わる立場にあります。
だからこそ、
「こういう人になってほしい」
「ここまでできるようになってほしい」
と思うことがあります。
もちろん、それは成長してほしいという願いからです。
けれど、選択理論を学びながら気づいたことがあります。
相手のためと思っていても、自分の描いた「正解」に相手を近づけようとしてしまうことがある。
だから、
「どうすれば、この人を成長させられるだろう?」
と考える、そのさらに手前で、
「この人は、何を大切にしているんだろう?」
と考えてみる。
選択理論では、人はそれぞれの「基本的欲求」を満たそうとして行動していると考えます。
目の前に見えている行動だけではなく、
「この行動を通して、何を満たそうとしているのだろう?」
と、その人自身を知ろうとする。
最近、この視点を大切にしています。
一方で、相手の価値観を尊重することは、
「何でも相手に合わせる」
ということではないと思っています。
歯科医院は医療を提供する場所です。
患者さんの安全や健康のために、専門職として守らなければならないことや、大切にしたい仕事の基準があります。
だからこそ、
まず、相手が大切にしていることを聴く。
そして私たちも、
「私たちは、こういう医療を大切にしています」
と率直に伝える。
そのうえで、
「では、どうしていきましょうか?」
と、一緒により良い方法を考えていく。
そんな関係をつくりたいと思っています。
これは、スタッフとの関係だけではありません。
患者さんと向き合うときにも、とても大切なことだと思っています。
同じようなお口の状態であっても、患者さんが大切にしていることは一人ひとり違います。
「できるだけ自分の歯を残したい」
「まず痛みを何とかしたい」
「治療が怖い」
「なるべく通院回数を少なくしたい」
「これからは悪くならないように予防していきたい」
私たち歯科医療者には、検査結果や医学的な根拠をもとに、必要な情報や選択肢をお伝えする役割があります。
でも、その前に、
「この患者さんは、何を大切にしているんだろう?」
と考えることを忘れないようにしたい。
患者さんのお話を聴く。
専門家として必要なことを率直にお伝えする。
そして、一緒にその方にとってのより良い選択を考えていく。
それが、私たちの目指す関わり方です。
人と関わっていると、
「どうしてなんだろう?」
と感じることは、きっとこれからもあります。
そんなときほど、
「この人は、何を大切にしているんだろう?」
というところへ戻ってみる。
スタッフとの関係でも。
患者さんとの関係でも。
そして、家族や自分自身との関係でも。
私自身、まだまだ学びの途中です。
医療の知識や技術だけでなく、人とのより良い関わり方についても学び続けながら、
一人ひとりの価値観に寄り添い、ともに健康を守り育てていける歯科医院
を目指していきたいと思います。
